令和6年度定例会 11月28日本会議 桜井浩之 一般質問

1 令和7年度墨田区予算編成について
(1) 歳入・歳出について
2 SIC運営について
(1) イノベーションに向けた取組について
3 堅川の良好な水辺空間創出について
(1) 河川テラスの整備について
(2) 植栽について
4 荒川河川敷緑地帯の管理について
(1) 草刈りについて

(1) 学校選択制度の見直しについて

 

最初に、令和7年度予算編成について伺います。

本年2月議会における令和6年予算特別委員会において、令和7年度以降の歳入見込みについて意見を述べさせていただきましたが、ここ近年、墨田区の歳入の伸びはコロナ禍を経験した中でも顕著に推移してきました。この背景としては、墨田区だけではなく、東京都圏の区市町村全体において、この間の東京都における歳入の伸びに比例していることと考えます。このまま東京都の財政が右肩上がりに推移していけば御の字でありますが、今後の懸念材料が多々あるものと感じております。
その大きな理由としては、ここ近年、企業の倒産件数が急激に増加していることを挙げたいと思います。まず、全国企業の倒産件数は2023年以降大きく増えており、同年は8,690件、2024年において、1月から10月までの累計倒産件数は8,323件で、前年同期比17.6%増と報告されております。続いて、東京都下においての企業倒産件数は、2022年は約1,300件、2023年は約1,400件、2024年は約1,500件と、この10月においては159件、前年同月比で30.3%増加しているとされております。コロナ禍収束時から警鐘されていた企業倒産の増加予測が今現実となってきております。
商工リサーチによる倒産分析については、販売不況による不況型倒産が最も多く、全体の81.3%、続いて人手不足、物価高、ゼロゼロ融資と続き、また赤字でも納税させられる消費税、社会保険料における租税公課倒産もその原因との指摘がされております。
以上のことから、東京都の都税収入の36%が法人二税であり、墨田区財政に大きく影響する可能性を懸念しているところです。
そこで、墨田区としては令和7年度予算の歳入見込みをどのように考えているのか、区長にお伺いします。

次に、歳出の観点から伺います。

山本区政は、前区政時に策定された現基本計画を着実に達成していることに評価をいたしているところです。この基本計画の大きな事業は、せんだって開業したすみだ保健子育て総合センター建設が終わり、残すところは東武伊勢崎線連続立体交差事業、東武鐘ヶ淵駅立体交差事業、京島まちづくり事業、文花地区まちづくり事業があります。現在の物価高において様々なコスト増の中、特に連立事業においては中長期的にも財政支出が大きなものになると考えます。
また、区内公共施設の更新も抱えており、今後、不透明な東京経済下において、墨田区は財政健全化を図りつつ区民のニーズに応える行政サービスを行う上では、事業仕分とともにスクラップ・アンド・ビルドを効果的に行うことが重要と考えます。
そこで、令和7年度の歳出に際し、新規事業も含め、どのような視点を持って編成されるのか、区長のご所見を伺います。

次に、SIC(SUMIDA INNOVATION CORE)について伺います。

この施設は、スタートアップ企業や地域のものづくり企業を支援し、共創を促進するための拠点として開業し、1年が経過をいたしました。
私は以前の中小企業センターの後継施設と見ており、期待を持って見守りたいと考えております。中小企業センター時代には、区内産業活性化策として産学官連携が行われ、大学が保有しているパテントを産業に取り入れる試みがなされましたが、主な成果が見られなかったように思います。
現在のSICにおいては、新たな形での産学官金連携で、主として区内ものづくり産業にイノベーションを起こすとしておりますが、その産業に対して、新技術や新たな視点の取り込みを今後どのように図っていくのか、また大学のパテントの活用は考えているのかお伺いをいたします。

次に、竪川の良好な水辺環境の創出について伺います。

東京都において現在着手されている竪川の耐震護岸整備も終了間近となっております。その際に創出された河川テラスについては、動線が確保された箇所は全て開放されているところですが、三之橋の西側には橋に沿ってガス管橋が敷設されており、それが障害となって河川テラスへの動線が確保されず、開放に至っていない場所があります。この対策をまずどのように考えているのか伺います。
また、水辺の環境を考えるに当たり、このガス管橋を移設することが望ましいと考えます。そして、これに当たる際には、区単独ではなく東京都としっかりとした連携を図り、東京ガスに移設をお願いすることが重要と考えますが、対応をお伺いいたします。
次に、河川テラスにおいては、区が植栽地を設置し、緑化を図っているところです。現在、立川地域の町会住民有志と区において連携を図りつつ、梅の植樹を行っております。地域活性化の一環として大変意義深い活動と考えます。
そこで、この活動を竪川全体の緑化に広げることが望ましいと考えますが、管理も含め、区は今後どのような展開を想定しているのか伺います。
次に、荒川河川敷緑地帯の管理について伺います。
荒川緑地においては、夏場は特に雑草が生い茂り、河川敷グラウンドの利用者に支障を来す苦情が寄せられております。河川法に基づき占用許可を受けて設置している野球場やサッカー場などは区が適切に草刈り等の管理をしておりますが、区の管理区域外においても、グラウンド利用者のボール等の進入により、草刈りが必要な場所があります。今年度は、この場所においては急遽区によって草刈りを行いました。
今後もこのようなグラウンド利用者に影響を及ぼすおそれがある中で、本来の管理者である荒川下流河川事務所が草刈りをすべき区の管理区域外の場所について、どのような対応を考えているのか伺います。

最後に、墨田区立小・中学校の学校選択制について伺います。

墨田区立小・中学校の学校選択制は、中学校は平成14年度から、小学校は平成15年度から実施をされました。この学校選択制の導入の当初の背景は、子どもの学力低下の現状を鑑み、いかに学校を活性化させるかが当時の区議会の中でも議論をされ、その対策として教育委員会が学校選択制の導入に踏み切ったものと認識をいたしております。一律的な区立学校運営からの転換として、特色ある学校づくりを旗印に、学区域は残しつつも、ある意味学校に競争原理を持たせたことであります。
そこで、小学校と地域との関係を思い、質問をいたします。
現在に至って、その効果は学校にしっかり現れたものの、反面、この選択制により、地域のコミュニティ形成に少なからずとも影響を与えてしまっていることは否めません。この学校選択制においては、導入後、区議会においても過去議論がなされていることは承知いたしております。現在の墨田区立小・中学校は、児童・生徒の高い学力の定着や特色ある学校運営が行われている中で、制度導入時の目的に行き着いた感があります。
そこで、今回は小学校の選択制に絞って伺いたいと思います。
従来から、各小学校の学区域である各地域においては、当該小学校の子どもたちの健全育成に対する取組に力を入れている中で、子どもたちからつながる地域形成の流れを重視しており、地域活性化の観点からも、昨今この流れは特に重要であると考えます。小学校は地域コミュニティ形成の一つの大きな柱でもあります。
そこで、23区内を見ると、小学校の選択制を実施している区は現在23区全体で12区となっています。今、子どもに対する犯罪が懸念される世の中、集団登校も視野に入れながら元の学区域制への見直しをすべき時期ではないかと考えますが、教育長の所感をお伺いいたします。
以上、明快なるご答弁を期待いたし、私の質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。

 

◎区長(山本亨)

第1は、令和7年度墨田区予算編成についてです。

まず、歳入についてですが、この10年間で特別区民税は約36%、特別区交付金は約18%増加しており、現時点においては引き続き堅調に推移するものと想定しています。一方で、国において議論がなされている税制改正の動きを含め、財政を取り巻く状況や物価高騰に伴う区民、事業者等への影響などの先行きは不透明であると認識しています。
また、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクや、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分留意し、歳入予算を見込む必要があると考えています。

次に、歳出についてです。

令和7年度予算については、引き続き事務事業の見直しを徹底し、持続可能な財政運営に着実に取り組みながら、安全・安心なまちづくりや、こどもまんなかすみだの推進、誰もが健康で暮らし続けられる地域づくり、DXの更なる加速化など、時機を捉えた取組を重点的に進めていきます。
中長期的な財政支出に関しては、次期基本計画の策定に合わせて財政推計を行い、複数年度にわたり多額の財源が必要となる事業についても、着実に進捗を図っていく考えです。

第2は、SIC(SUMIDA INNOVATION CORE)についてです。

SICは、これまで本区で進めてきた産学官連携の取組や機能を発展的に継承し、新たにスタートアップや区内事業者等、多様なステークホルダーが連携し、オープンイノベーションを創出する拠点として、本区の産業集積のアップデートの実現を目指しています。区内企業とスタートアップが社会課題の解決に向け製品やサービスの開発を共創することで、事業者の競争力を高め、新技術や新たな視点の取り込みを実現していきたいと考えています。
また、大学の知的財産等の活用については有用であると考えており、人的資源の交流やUDCすみだとの連携を通じ、大学が持つノウハウやネットワークの活用も含め、区内企業との相乗効果が図れるよう取り組んでいきたいと考えます。
なお、SICの運営状況等については、今定例議会で報告する予定です。

第3は竪川の良好な水辺空間創出についてです。

竪川では、都の江東内部河川整備計画に基づき、地震や高潮対策として耐震護岸整備が進められています。護岸整備が完了した箇所は、多くの区民が水辺に親しめる親水空間として河川テラスを整備しています。
整備可能な箇所についてはおおむね完了していますが、一部、橋の架け替え工事や支障物により未施工区間がある状態です。ガス事業者がガス管橋を単独で早期に移設することは難しい状況ですが、どのような方策があるのか、引き続き都と調整を進めていきます。

次に、竪川の植栽についてです。

竪川の耐震護岸と併せて整備された遊歩道部分には、一部植栽帯を設けてツツジ等を植栽するなど、公共用地の緑化に努めているほか、ご案内のように地域の方から梅のご寄付を頂き、植樹を行っています。
現在、梅の生育を地域と共に行っているところであり、生育状況や管理方法を検証しています。
それらを基に、地域の方のご意見を聞きながら、竪川全体の植樹に関する区の考え方をまとめていきます。
第4は、荒川河川敷緑地帯の管理についてです。
区の管理区域外の草刈りは、これまで荒川下流河川事務所が実施していましたが、継続が難しいとの説明もあり、施設利用者の利便性や安全性確保の観点から、今年度は区が実施しました。来年度以降について、費用負担等の課題もありますが、荒川下流河川事務所と協議しながら、連携して施設周辺の適切な維持管理の方法を検討していきます。
以上で、無所属すみだ、桜井議員のご質問に対する答弁を終わります。

 

◎教育長(加藤裕之)

区立小・中学校の学校選択制度の見直しについてです。

本制度は、各学校が特色ある学校づくりをして活性化を図るとともに、児童・生徒や保護者がそれぞれの個性や事情に合った学校を選択できるようにする制度です。
小学校については、平成15年度から本制度を運用していく中で、災害等における児童の安全確保等の必要性や、9割近くの方が通学区域や隣接する区域の学校を選択していることから、平成29年度に選択範囲を、区内全域から通学区域に隣接する区域の学校までとする見直しを行いました。
現在も各学校がそれぞれ特色ある学校づくりを継続して行っており、特色に合った学校を児童・生徒、保護者が選択できる本制度は必要であると考えております。
なお、ご指摘のご懸念につきましては、学校運営連絡協議会やコミュニティスクールなどを通して地域の声を生かした学校運営を行うことで対応していきます。
以上で、無所属すみだ、桜井議員のご質問に対する答弁を終わります。